17 在留カードを紛失したら?再発行の手続き・期限・必要書類を行政書士が解説

「財布を落として、在留カードもなくしてしまった」「引っ越しの途中で在留カードが見当たらない」。このような場合、外国人本人は非常に不安になると思います。

しかし、在留カードを紛失したからといって、その時点で在留資格まで失うわけではありません。大切なのは、紛失に気づいた後、速やかに必要な手続きを行うことです。

在留カードを紛失・盗難・滅失した場合には、原則として、その事実を知った日から14日以内に在留カードの再交付申請を行う必要があります。(moj.go.jp)

まず警察へ紛失・盗難の届出をする

在留カードをなくした場合、まず最寄りの警察署や交番に紛失届を出しましょう。

盗難の場合は盗難届を提出します。

その際に発行・案内される届出をしたことが分かる資料は、出入国在留管理局で在留カードの再交付申請をするときに必要となる場合があります。

海外で紛失した場合には、現地の警察などで盗難・紛失を証明する書類を取得しておくことが重要です。

在留カードの再交付申請はどこでする?

紛失等による再交付申請は、原則として住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で行います。

申請には、旅券、写真、紛失や盗難の事実を証明する資料などが必要になります。

在留カードをなくした場合に最も避けたいのは、「そのうち見つかるかもしれない」と何週間も放置することです。

中長期在留者には在留カードの携帯義務がありますので、発見を待つのではなく、まず届出と再交付の手続きを進めることが大切です。(moj.go.jp)

再交付後に古いカードが見つかったら?

再交付を受けた後、自宅などから古い在留カードが見つかることもあります。

この場合、「予備として持っておこう」と保管したり、古いカードを使用したりしてはいけません。

すでに効力を失った在留カードについては、所定の方法で返納する必要があります。

カードが2枚あると、本人確認や就労資格確認の場面で混乱の原因にもなるため、古いカードを使用しないよう注意しましょう。

海外で在留カードを紛失した場合

一時帰国や海外出張中に在留カードをなくした場合は、日本国内で紛失した場合より慎重な対応が必要です。

特に、日本への再入国に際しては、旅券、再入国許可またはみなし再入国許可の状況などを確認する必要があります。

海外で在留カードを紛失したからといって、必ず日本へ戻れなくなるわけではありませんが、出発前に航空会社や日本の在外公館、出入国在留管理庁などへ確認した方がよいケースがあります。

帰国後は、原則として再交付申請を行います。

私が大切だと考えること

私は、在留カードの紛失を単なる「カード再発行」の問題として考えるべきではないと思っています。

外国人にとって在留カードは、銀行、携帯電話、賃貸住宅、就職、行政手続など、日本で生活する多くの場面に関係する重要な証明書です。

医療機関で外国人対応に携わってきた経験からも、外国人の方は身分証明書をなくしたことで、「病院へ行けないのではないか」「会社で働けなくなるのではないか」と必要以上に不安を感じることがあります。

まず、「在留カードをなくしただけで、直ちに在留資格がなくなるわけではありません」と伝え、そのうえで警察への届出、再交付申請、勤務先への連絡など、必要な手順を一つずつ整理することが重要です。

行政書士や企業、支援機関には、手続きだけでなく、こうした不安を減らす説明も求められると考えています。

まとめ

在留カードを紛失・盗難・滅失した場合には、まず警察へ届け出たうえで、原則として事実を知った日から14日以内に再交付申請を行いましょう。

重要なのは、警察への届出・出入国在留管理局での再交付申請・勤務先などへの連絡を早めに行うことです。

在留カードをなくしても慌てず、必要な手続きを順番に進めましょう。


行政書士の現場でよくある相談

「在留カードをなくしました。カードがない間は会社で働くことができませんか?」

在留カードを紛失したことだけを理由に、現在有効な在留資格そのものが直ちに失われるわけではありません。

まず警察へ紛失届を出し、期限内に再交付申請を行うことが重要です。

勤務先から在留状況の確認を求められた場合には、再交付申請を行っていることや現在の状況を説明し、必要に応じて出入国在留管理庁への確認などを行いましょう。


企業担当者へのワンポイントアドバイス

外国人従業員から「在留カードをなくしました」と報告を受けた場合、ただちに退職や就労停止を求めるのではなく、まず現在の在留状況と再交付手続きの状況を確認してください。

本人に警察への届出と再交付申請を案内し、申請後は新しい在留カードを改めて確認しましょう。

また、在留カードのコピーを社内で適切に保管していれば、紛失時の在留資格や在留期限を確認する手掛かりになります。

外国人雇用では、カードの確認だけでなく、「紛失した場合にどう対応するか」まで社内ルールを決めておくことが、本人の安心と企業のリスク管理につながります。

分からないことがあれば、行政書士等の専門家に尋ねることをおすすめします。

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