42 特定技能「航空分野」とは?対象業務・取得要件・1号と2号の違いを行政書士が解説

空港や航空機整備の現場で外国人材を受け入れる際に活用されているのが、在留資格**「特定技能」の航空分野**です。

「航空」という独立した在留資格があるわけではありません。人手不足が深刻な産業分野で一定の専門性・技能を持つ外国人を受け入れる**「特定技能」**の対象分野の一つが「航空分野」です。

特定技能「航空分野」で働ける仕事は?

航空分野の主な業務区分は、**「空港グランドハンドリング」と「航空機整備」**です。

空港グランドハンドリングでは、航空機の地上走行支援、手荷物・貨物の取扱いや搭降載、航空機内外の清掃整備、旅客ハンドリング、機内食等の運搬・搭降載、航空燃料取扱業務などが対象となります。

航空機整備では、運航整備、機体整備、装備品・原動機整備など、航空機の機体や装備品・部品等の整備業務に従事します。

航空機の安全運航や多くの利用者を支える、責任の大きな仕事です。

特定技能1号になるための要件は?

特定技能1号では、原則として「航空分野特定技能1号評価試験」によって技能水準を確認します。

日本語能力については、JFT-Basic A2.2相当以上または日本語能力試験(JLPT)N4以上が基準です。一定の技能実習2号を良好に修了した人については、試験が免除される場合があります。

また、航空分野では原則として受入れ企業による直接雇用となり、受入れ機関には航空分野特定技能協議会への加入など、分野独自の要件もあります。

航空分野は「特定技能2号」もある

航空分野では、特定技能2号への移行も可能です。

2号では、1号より高度な技能に加え、実務経験が求められます。

空港グランドハンドリングでは、現場で技能者を指導しながら作業した実務経験、航空機整備では、専門的な知識・技量を必要とする作業について3年以上の実務経験などが要件となります。

つまり、外国人材を単なる人手不足対策として受け入れるのではなく、1号から2号へ、さらに指導者・専門人材へと育成していくキャリア形成を考えることができます。

私が考える「航空分野」の外国人雇用

私は、外国人を単なる「労働力」として見る外国人雇用には限界があると考えています。

特に航空分野は、安全性、正確性、チームワークが強く求められる仕事です。外国人にも日本人と同じように、教育を受け、技能を高め、将来は指導する側へ進める環境を用意することが重要です。

私自身、医療現場で長く組織運営に携わってきました。医療と航空は異なる分野ですが、人の命に関わる現場では、明確な指揮命令系統、教育、情報共有、そして仲間へのリスペクトが欠かせないという点は共通していると感じます。

外国人を「同じチームの一員」として育てることが、結果として安全性と人材定着の双方につながるのではないでしょうか。

まとめ

特定技能「航空分野」は、空港グランドハンドリングや航空機整備などで外国人材を受け入れる制度です。

重要なのは、在留資格を取得することだけではありません。

技能、日本語、安全教育、生活支援、そして長期的なキャリア形成まで含めて受入れ体制を構築することが、これからの外国人雇用には求められます。

行政書士の現場でよくある相談

「空港で働く外国人なら、特定技能『航空分野』を取得できますか?」

空港で働くというだけで対象になるわけではありません。

実際に従事する業務が航空分野で認められた業務区分に該当するか、本人が技能・日本語能力等の要件を満たしているか、さらに受入れ企業側が分野固有の要件を満たしているかを確認する必要があります。

企業担当者へのワンポイントアドバイス

外国人採用を「欠員を埋めるための採用」だけで終わらせないことが大切です。

航空分野には特定技能2号への道があります。

採用段階から**「1号で採用する→技能と日本語力を高める→2号を目指す→将来は現場を支える中核人材へ」**というキャリアを示すことは、優秀な外国人材から選ばれる企業になるための一つの方法です。

外国人雇用を人事上の問題だけではなく、企業の長期的な人材戦略・経営戦略として考えることをおすすめします。

⇩

「グロリア国際行政書士事務所のホームページ」