37 在留資格「外交・公用」とは?対象者・違い・家族の扱いを行政書士が解説

日本に滞在する外国人の在留資格には、企業で働く人や留学生だけでなく、外国政府や国際機関の公務に携わる人を対象としたものがあります。
それが**在留資格「外交」・「公用」**です。
いずれも外国政府等との関係に基づく活動を対象としますが、対象となる身分や活動には違いがあります。
在留資格「外交」とは?
**「外交」**は、日本国政府が接受する外国政府の外交使節団・領事機関の構成員、条約や国際慣行によって外交使節と同様の特権・免除を受ける人などを対象とする在留資格です。
代表例として、外国政府の大使、公使、総領事、代表団構成員等が挙げられます。
また、これらの人と同一世帯に属する家族も対象となり、在留期間は通常の「3年」「1年」などではなく、**「外交活動の期間」**とされています。
在留資格「公用」とは?
**「公用」**は、日本国政府が承認した外国政府や国際機関の公務に従事する人などを対象とする在留資格です。
代表例は、外国政府の大使館・領事館の職員、国際機関等から公の用務で日本へ派遣される人などです。こちらも同一世帯に属する家族が対象となります。
「公用」の在留期間は、5年、3年、1年、3月、30日または15日とされています。
「外交」と「公用」の違いは?
簡単に整理すると、
外交=大使・公使・総領事など、外交上の地位を持つ人が中心
公用=外国政府や国際機関の公務に従事する職員等が中心
という違いがあります。
そのため、「大使館で働いている外国人=全員が『外交』」ではありません。
勤務場所や肩書だけで判断するのではなく、本人がどのような身分で日本に派遣され、どのような活動を行うのかを確認する必要があります。
家族の扱いにも特徴がある
「外交」「公用」とも、本人だけでなく同一世帯に属する家族が対象となり得ます。
一般的な就労系在留資格を持つ外国人の配偶者・子が**「家族滞在」**で在留する仕組みとは異なる点に注意が必要です。
また、家族が日本国内で就労を希望する場合には、「外交・公用の家族だから自由に働ける」と考えるのではなく、その身分や活動内容に応じた確認が必要です。
私が考える「外交・公用」と外国人支援
私はブラジルの新聞社で記者として働き、海外で生活した経験があります。また、長年医療機関で勤務し、現在は行政書士として外国人の在留資格や生活支援に関わっています。
外交官や国際機関職員は特別な法的地位を持つ一方、日本で生活する外国人という意味では、言葉、住居、医療、家族、子どもの教育など、生活面への配慮も重要です。
私は在留資格を単なる「入管手続」として見るのではなく、その人が日本でどのように活動し、家族とどのように暮らすのかまで考える視点が大切だと考えています。
まとめ
在留資格「外交・公用」は、外国政府や国際機関に関係する公的な活動を対象とする在留資格です。
「外交」は大使・公使・総領事等、「公用」は大使館・領事館職員や国際機関から公務で派遣される人等が代表例です。
重要なのは、勤務先だけではなく「本人の身分」と「日本で行う活動」から在留資格を判断することです。
行政書士の現場でよくある相談
「大使館で働いている外国人は、『外交』と『公用』のどちらになりますか?」
大使館に勤務しているという事実だけでは判断できません。
大使・公使など外交上の地位を有するのか、外国政府の公務に従事する職員なのかなど、本人の身分・派遣形態・活動内容を確認することがポイントです。
企業担当者へのワンポイントアドバイス
「外交」「公用」の本人や家族から日本企業での就労について相談を受けた場合、一般的な外国人採用と同じ感覚で判断しないことが重要です。
まず、現在の身分・在留資格と、日本で予定している具体的な活動内容を確認してください。
外国人雇用のコンプライアンスで大切なのは、在留資格の名称だけを見ることではありません。
「その外国人に、日本でどのような活動が認められているのか」を確認する。
これは「外交・公用」に限らず、すべての外国人雇用に共通する基本だと考えています。
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